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「安全・安心」新聞レインボー・ 平成29年夏号【第32号】
佐伯区防犯連合会と佐伯警察署が平成28年秋、防犯に関することをテーマに防犯川柳を募集。...< 詳細はこちら >

お知らせ・連載

繰り返すな 悲しい事件

矢野西小の事件から10年

広島市安芸区の矢野西小1年(当時)の木下あいりちゃんが、平成17年(2005年)11月22日の下校途中で殺害されて10年が経ちました。

事件は大きな衝撃とともに、さまざまな活動を生むことにもつながりました。悲劇を再び起こさせないために私たちができることを考えてみます。

子ども安全の日にメッセージ

「児童の皆さん、おはようございます。今朝も、いつものように、皆さんが元気に登校して、友だちや学校の先生に大きな声であいさつをしている姿が目に浮かびます」。11月17日の朝、石内小の体育館では全校児童が大堀和宏校長の言葉に静かに耳を傾けていました。「子ども安全の日」に近い朝会開催日に催された「石内の安全・安心を守る会」で広島市の尾形完治教育長からのメッセージを大堀校長が代読しました。メッセージ(下に一部掲載)には、「自分の命を守る」と「たくさんの人たちが見守っている」と込められています。

たくさんの人が悲しんだ事件の発生から、「二度と同じ悲しい事件が起きてはならない」と保護者や地域が立ち上がって、児童や生徒の登下校を見守る活動がより活発になり、防犯団体が組織された学区もあります。事件翌年の平成18年には広島市が事件を忘れずに地域で子どもの安全を考え行動する日として毎月22日は「子ども安全の日」と定め、地域だけでなく行政も活動を積極的に推進しています。

石内小の大堀校長
朝会で児童へメッセージを読む石内小の大堀校長

絶えない子どもを狙う事件

子どもを狙った事件は全国的に発生しています。通学路や遊び場だけでなく、自宅や学校でも事件が発生し、将来の夢に目を輝かせていた子どもが幼い命を絶たれています。

事件の多くで事件発生の数か月前から同様な不審者が複数回目撃されるなど、事件の前兆ともいえる不審者事案が報告されています。このことを見逃さず、地域や学校、行政が情報を共有して解決へ向けての取り組みや備えを行っていくことが犯罪の抑止へつながります。

事件の発生で最も多い時間帯は、午後4時から午後6時まで。場所は「道路上」が最多。その誘いの手口は、「親が病気になった」「モデルになれる」「道を教えて」などで、車で連れ去ったり、自宅へ連れ込んだりしています。そのようなことから、下校時から夜間へかけて地域を見守り活動することが犯罪抑止へつながる有効な手段と言えそうです。また、子どもたちには知らない人にはついていかない、車に乗らないなどを徹底して守ることが必要です。

事件を忘れないで

事件から時間が経ち何も起こらなくなると、不安感より安心感が勝り活動が停滞していきます。活動のほころびから事件が発生するかもしれません。悲しい出来事が二度と起きないように、地域で情報を共有して共同で取り組む必要があります。悲しい事件を忘れずに、どうすれば事件を未然に防ぐことができるのか、地域や家庭で話し合ってみてはいかがでしょうか。

事件の概要
広島市安芸区矢野西で平成17年(2005年)11月22日に当時矢野西小1年の木下あいりちゃんが下校途中に男に連れ去られ殺害、段ボール箱に詰められて遺棄された。
近年の主な事件
  • 己斐女児誘拐未遂事件(2012年9月4日)
    西区己斐の路上で当時小学6年の女児がかばんに押し込まれたが、タクシー運転手の機転で助け出された。
  • 練馬区児童切り付け事件(2013年6月28日)
    東京都練馬区の小学校校門前で集団下校中の児童が刃物を持った男に襲われた。
  • 神戸市長田区女児殺害事件(2014年9月11日)
    神戸市長田区の当時小学1年の女児が下校後に行方不明。後日、殺害され遺棄された。

夢の実現へ命を大切に

教育長から広島市の子どもたちへメッセージ

今からちょうど10年前の11月22日、皆さんが生まれた頃や生まれる前の話になりますが、当時、広島市の小学校1年生だった「木下あいり」さんという友だちが下校中に命を奪われるという、悲しい事件が起きました。広島市の全ての人々が大変悲しみ、二度とこのような事件が起きてはならないと決意しました。

「木下あいり」さんは、将来は看護師になって病気の人を助けたいという素晴らしい夢を持っていました。学校生活をもっともっと楽しみたかったことでしょう。友だちともっともっと遊びたかったことでしょう。しかし、それらが叶わないものとなってしまいました。

そうした悲しい事件が二度と起きないように、広島市の子どもたちは、お父さんやお母さん、とてもたくさんの地域の方々、学校の先生方に、日々大切に見守られながら、安全に気をつけて学校に通っています。登下校の際には、皆さんの命を守るために見守り活動を続けておられる方々に「ありがとう」の気持ちを持って、心を込めて挨拶をしましょう。

また、皆さんには、学校生活をもっと楽しむことができるように、友だちともっと遊ぶことができるように、「自分の命を守る」学習にしっかりと取り組み、楽しい学校生活を過ごし、将来の素晴らしい夢に向かって進んでほしいと思います。

皆さんの夢を実現することは、お父さん、お母さんの願いです。地域の方々、そして、学校の先生方の願いでもあります。このあと、教室で、担任の先生と一緒に「命の大切さや危険から身を守り安全に過ごすこと」について、話し合ってみてください。

皆さんが、自分の命を大切にして、元気に学校生活を送ってくれることを心から願っています。

平成27年11月20日
広島市教育長 尾形完治

※平成17年11月22日から10年を経過するに当たって、広島市の尾形完治教育長から広島市の小学生へのメッセージ(一部を抜粋)です。

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